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2007.06.01 『マイレター』
あるひとが手紙だと言った。

ああ、筆不精なわたしは毎日をとてもそれで埋めれそうにはないけれど
それでも自分に還る瞬間を知っている。

あるひとつの現象を
すり減らして加速させ、または付加させて一日を記している。
誰かに聞いて欲しい気もするし、誰にも知られたくない気持ちにもなる。
わたしは、一日のほとんどが自分のことでいっぱいだけど
でもそれだけではどれだけかき集めても満たされることはなくて
誰かのことを考えたり、意味もなくそれが頭をよぎったり
そんな小さな思考の欠片たちが原子炉のように、
いつも私の周りをぽかぽかに暖めているのかもしれない。

きれぎれになったコマ送りのような想いを
少しずつ削るかのように文字に託す
それは誰かに放つメッセージでもあるし
自分自身への宣戦布告のようなものでもある。

昔もらった手紙を整理していたら泣けてきた。
薄い紙切れ一枚の向こうに、その日の自分とその日の自分を支えた
いくつもの事象が鮮明に浮かび上がっては
吸い込まれるかのようにして消えていった。
何度も清書の後が残る一文字一文字には
紙切れ一枚にこころを託した誰かの
見たことのない光景までもが見えた。
言葉たちはいつも正直である。
率直に真っ直ぐで、真実を告げ、時には悲鳴をあげて
でもいつも無限の可能性を含む


歳を重ねるにつれて、わたしの見た目はずいぶん変わったことだろう。
髪の毛の色や、風貌や、体つき以上に
何か鋭い角のようなものが見えなくなったと
そう言われるようになってから、
自覚のないところで、確かにそうだと健やかに喜ぶ自分が居た。
にんげんは変わることができないと
言われればそれを疑う余地もないけれど
それを望むことは嫌いじゃない。

誰かを憎んだり、蔑んだり、追いやったりすることを
あまりに数多くしてきたために
今の自分がいったいどんな心境なのかをうまく書き記すことができない。
ただその頃もずっと
誰にもそんな感情を抱きたくはなかったはずだ。
ただそれをしなければ守れないものや
手に入れられないものがあったし
その方法でしか貫けないものもあった。
でも本当は歌を唄える人に憧れたし、絵を描ける人にもなりたかった。
言葉や行動で伝えたいことがもっとあったし
誰かに何かを与える人間で居たかった。

できることならば死ぬときは誰かのためでありたいし
何かの役にたって生きたい
大半を自分に費やして、ほとんど周りが見えなくなっても
どれだけ些細なことでもいいから誰かを幸せな気持ちにさせたい
そんな気持ちは想像してるほど無垢なものでもなく
言葉で言うほど簡単に持てるものじゃない
でもそう在りたいと、そうなりたいと
願う気持ちはいつでも心を優しく包んでくれることだろう

わたしはこの日記をなるべく幸せな出来事や
楽しい話で埋め尽くしてゆきたいと思っている。
厳しいことや哀しいことも
できるかぎりを優しい気持ちで書いていきたいとも思っている。
それは自分へ
また誰かへ宛てた手紙だと
ある人が言った

その言葉にひどく感動し
その瞬間が花のようであることを心から
望んでいる自分が居るからだ
by aoi-ozasa | 2007-06-02 00:54 | Daily life
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by aoi-ozasa
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