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2006.11.04 『再見』
今週は、何やらバタバタしておりまして、珍しく家に居ることも少なく
日記を更新できずにいました。

書きたいことは山ほどあったのに、時間が空いてしまっては意味をなさないこと、
薄れてしまったもの。
適切な時を刻むシグナルが存在するにも関わらず、それを知りながら受け流していくこと。
それは遺憾ながらも本当は、
イレギュラーな生活をうまく打破していくために身に着けた
くだらない入れ知恵のひとつかもしれません。
方法論とはあくまで備えでこそあれ、ですね。

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さてさて、くだらない考察はこれほどにして
この祝日は京都へ行ってきました。
懐かしい場所。大学生活を主に過ごした場所です。
前日の夜に、学生時代からの友人が主催するイベントなるものへ行き
夜の集いもそこそこに、次の日は学校へ行きました。

そういえば、この時期はちょうど学祭の真っ只中。
母校へ到着するまでも、いくつかそんな雰囲気のする学校を見かけましたが
ここはやはり想い出の場所。
同じ学祭といえど、感じるものが多くあります。
改装工事や何やらで、知った場所が新しいものへと取り変わっていく模様もありましたが
「ひさしぶり」と微かに聴こえたような気分にもなれてしまうのは
その頃の自分たちのような誰かが居てくれるからかもしれません。

去年は卒制やらで忙しく出店することが出来ませんでしたが、
4年間のうち2回ほどは、そんな思い出つくりにちゃっかり参加してました。
そんなことを思い出しながら、イカ焼きをほうばります。
また大して美味でもないその味が、
不思議とどんな店でも食べられないほどの味にも感じられるのだから
相変わらず欲というものには場所や場合がとても重要なのだな、とか思ったり。

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そんな思い出のような味がするイカ焼きをほうばりながら
ふと一緒に居た友人の肩越しに、星ひとつない真っ黒な空を見上げました。
何気ないシャッターチャンスだなどと、安物のファインダーを通して語りかける。

そうして戻りたい場所と、戻れない場所の、区別が相当曖昧になってきたころ
いるはずのない、その当時の自分の姿を探して何やら寂しくなりました。
吸い込まれそうなほどの漆黒の今日の空は、
時間の感覚を失くしてしまいそうなくらい、遠かった。

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知ってる顔の少ないその場所に、
ましてやもう身分の変わってしまったわたしたちが長く滞在することは難しく、
ぐるりと周ると足早に、久しぶりの母校にさようならをしました。
改めてするそんな挨拶は、卒業時のそれよりも、ずっと重くずっと深く喉を鳴らして
明日からの現実に、もっと強く立ち向かってゆけるような力をくれた気もします。

大嫌いだった京都。寒くて暑くて湿気がきつくて
こんな場所二度と来たくないと思いながら通った4年間。
時間が経ってはじめて感じとれるその存在の素晴らしさに、
目も耳もみはられるような想いでこの日記を書いてます。
それはまるで幼き日の初恋のように
私たちのこれから進む道に、多大なる力となり
きっと大きな光を与えてくれるんでしょう。

そしてそれが彼にも彼女にも
あの頃を一緒に過ごしたひとたちへ
また、これからを一緒に歩んでゆくひとたちへ
ささやかなプレゼントのように
優しい光で暖かく、足元を照らしてくれれば幸いです。


また行くよ、京都
また どこかで会いましょ。
再見。
by aoi-ozasa | 2006-11-04 02:14 | Daily life
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25歳なりました。日記は長いです。覚悟してください。
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