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2008.05.26 『東京旅行』

23日の金曜日、仕事を早々に片ずけて
恋人に会いに京都へ

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五条鴨川沿いのefishというカフェに連れていってもらい
そこで遅めの夕食をとった後、四条まで鴨川沿いを歩きました。
鴨川沿いは少し蒸し暑くて、橋の下の家ともよべない居住地が風にさらされるビニールシートの音や
謙虚な若人たちの集いや蛙の鳴き声や、様々な音を聴きながら延々と。
京都で学生だったとき、鴨川は何度も通ったけど
こんな風にして誰かと歩いたのは初めてで
夏を予感させる湿度を含んだ風がわりと気持ちよく。

茨木に着いて近くの公園で生まれて初めてホタルも見ました。
まだ数匹だったし、思ったよりも小さかったその光は
なにかとても弱弱しくて
きれいだったから尚更、
触れてはいけないような気がした。
ピアノ線のような細い線の上にかろうじて並ぶ小さな水滴や
真っ白なケーキの上にそびえ立つ繊細な飴細工のように
ほんの少しの呼吸で壊してしまえそうな

誕生日に立てられたロウソクを、めいっぱい吹き消すように
世の中にはいっそ破壊してしまいたいものが山ほどあるけれど、
少なくとも私は、
大切にしたいものとそうでないものの
扱いくらいはわかる。
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土曜日、予定より一時間ほど遅れて新幹線に乗る。
この日、日本各地はほとんどが雨で
なんだかなぁとは思いつつも、発車前にエビ天むすびとやらに舌鼓み。
幕の内弁当はなぜ、幕の内などという保守的な名前が付いているのか
わけがわからないけど
どっちにしろ私は食べたくもないおかずばかりだなぁと思う。


ホテルで荷物をおろした後、
新宿にあるワコウギャラリーでティルマンス新作展『Lichter』を見る。
小規模な展示ですごい雨にもかかわらず、何人か人が居る。
もはや写真ではないティルマンスの新しいスタイルの作品から、
何かとてつもない芸術が爆発するんじゃないか、
などとしわくちゃの作品に自分を写してみるけど
数秒も見てると
頭の中で般若心経が聴こえてきたので結局相容ることができなかった。

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ティルマンスは夜に行った六本木ヒルズ内の森美術館
ターナー展にある作品のほうがずっと好きだった。
自分にはたいそうに評論できるようなものもないし、
閉館間際で急いで観たからあれだけど
ダミアン・ハーストの有名なホルマリン浸けで分断された牛のやつは
もうとにかくインパクトがあるし
自分が鎌鼬になったような気分になれるのでおすすめでした。
時間がなくて村田朋泰の展覧会に行けなかったのは残念だったけど
恋人のご友人たちにもお会いすることが出来(さらさなくてもよい恥もさらし)
この日は一日いろんな東京を見れて満足でしたのです。


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25日、朝から上野の森美術館
とても楽しみにしていた井上雄彦 最後のマンガ展。
バカボンドで描かれる武蔵のサブストーリーが
書下ろしによる漫画とインスタレーション的な展示、そこにある全ての空間を使って表現されていた。

並列されたページはいつしか、フレームを突き破って
線は壁を這い、空気を蔦って
その目撃者はいつしか漫画の中に入ったような気分になる。
視聴者という壁を越えて
決して描かれることのない自分までもが
いまそこに関わりあってきた登場人物と並走して
彼の中に自分を感じ、また自分の中に彼を感じる。
「あなたが、最後に帰る場所はどこですか?」
改めて問いただされる呼びかけに
これまで本編が織り成してきたストーリーが喉の奥を締め付けて、
鋭利で獰猛な野心家の火、かつて鬼子とさえ呼ばれたその瞳の中には、
これまで描かれなかった心までもが。


剣を持つということと、それを置くということ
わたしたちの生ける世界の視点でさえ、
誰かに出会い、深い感動を知り、
また誰かと別れ、それでも自分が生きながらえる意味を問い
破滅して生み出して、そうやって自分が世界と関係していくこと。
世界が自分と混ざり合って
断たれることのない繋がりをつむんでゆくこと。
繋いだ手から伝わるやわらかい体温のように
いのちのラインはどんな人間にも結ばれている。
でもそれはきっと見たい人にしか見えないんだろう。

嗚呼でも今ここに、
どんな人間もが背負い、背負いきれない生と死に
濁され、ゆらめき、響きあう心が。
手のひらからこぼれ落としていった大切な結晶が改めて一つの形を織り成し、
許諾と慈愛に満ちた光の中で
矜持を失うこともなかった
その心までもが。

目をこらせば
きっと、あなたにも見える。


私は展示で泣いたのは初めてだし、まさか自分はそこまで感受性豊かでもあるまいし
普段から、耳から入る感動に比べて、目から入る情報というのは
どうしてこんなに自分と距離があるのだろうと思っていたけれど、
まさにそれを突き破られた日であった。
遠い日に死んだ人が、現在を生きる人間の手によって
また新しい生き方を得る。活かされかたを知る。
しょせん、描かれた漫画だったとしても、人々の理想にすぎなくても
そこにはひとりの人間が生きた軌跡が間違いなく記されている。
今一度井上雄彦という一人の描き手に拍手を送りたい。
貴方も見たほうがいい。
これはもう、本当に。 忘れがたい、経験だ。


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上野公園をしばらく散策して、科学博物館にも立ち寄り
友達とおちゃをして新幹線で大阪へ帰る。
短い東京旅行は足元にものすごい疲労感と、
胸に柔らかい満足感を乗せて
あっという間に今週がはじまる。

新幹線の中、横で何かにとり憑かれたかのように
一心にペンを走らせる恋人を尻目に
ただ景色を眺めていた。
どことも知れぬ街並や田んぼが視界を通り過ぎて
これまたとり憑かれたかのようにシャッターを数枚切った。
高速で動いている車内の中からだからほとんどがブレてしまっていたけど
その中に何枚か、景色が認識できるものが手元に残る。
被写体もくそもないなんてことない景観。
でも世界に一枚しかないにちようびは、
都合か不都合か全てを記憶しておけない私に
まるで足早すぎる一週間の中からピックアップされた記憶が手のひらに刻まれる。
そしてそれらは、わずかながら自分が手にしてゆける思い出のような形をして、
これからもまた
何かと繋がってゆける奇跡を待っているのだろう。

いずれまた、こんな日を作っては写真をとって
また違った世界に一枚が出来、
少しずつ
こんな風に自分は、すばらしい出会いと、世界との縁に感謝の念を忘れない。




あーしかし今日はいい天気ですな~
と思ったら雨か。
あっついし、ねむいし仕事する気力がつづきません。
皆様もおつかれさまです。
今日は仕事おわったら江戸落語みてきます。
てやんでーばーろーちくしょー
(関西訳:なんでやねん、アホかボケが)
↑江戸落語のイメージ
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by aoi-ozasa | 2008-05-26 14:12 | Daily life
2008.05.20 『垣間見えるものは懐に収まりきらないぐらいの浅黄色』
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今年もまた神戸国際宝飾展示会へ
わずか3日間の仕事で腰が鉛を背負ったかのように重い。
つくづく自分は立ち仕事に向いていないことを再確認。
まだ二足歩行を覚えていない猿が如く
あの人も、あの人も、ほらあの人も
ただ立っているというだけで、
自分よりもはるか優れている気がしてならない。

昨今、下火となりつつある宝飾業界の近況を語り草に、
40億円の価値を付けられたシザースカットおよそ15ctの
ブルーダイアモンドのルースを目の前に
シャチョーさんと目配せ。
いったいどれぐらいの人間の人生や時間がこの中に。
ファンシービビットブルー
その天然の色目は、数ある色付いたダイヤモンドの中で
最上級のフォースカラーだ。

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そんな浮世離れした石たちを見た後に
ポートライナーに乗って帰宅する私の脳裏をよぎるのは
ただよぎるのは、
座りたい。

天井から頼りなくぶら下がった幾つものハンドルを
欲深く二つ手にとって握りしめる。
そして車窓に、映りこんだ疲れ顔のはるか向こう側で
たった数センチにも満たないガラス戸に阻まれて
その夕焼けは確かに存在した。
時の経過と終焉を連想させる乳白色の浅黄色

おつかれさま、
今日貴方が箱の中で働いている間にも
こうして世界は無事に一日を終えました。

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希望ぽいでしょう?いかにもそうでしょう?

周りを見渡すと誰もそれを見ていないことに気がついた。
虚ろな瞳やうなだれた頭は、誰かここに居ない人のことや
どこか違う場所を思っているようだった。
この車内は浪漫飛行
人は皆、同じものを見ているようで違うものを心に映している。
その映写機の隙間に、その僅かなスキマに
入ってしまえば二度と会えないような。

いま、突然隕石が堕ちて車内を貫いたら、
ここにいる全員が一丸となって、人命救助に励んだり
この瞬間を生の一部として捉えることもできるかな。
今誰もがそんな風になって、一つのことに心血を注げるのかな。
でも、だめだ。
疲れているように見える。みんな。
誰かの視線で言わせれば、
私だってきっと、そうなんだろう。




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トイレや支度に時間を要されて、
人間はやることが色々あるなぁと思いつつ
45分間の休憩時間に恋人と自分に買えたものは、
手に収まるぐらいのほんの小さなおみやげ。
早く渡したくてそわそわしてしまったわ。

恋人からは理想的なスノードームを贈ってもらった。
何もないときに贈り物をし合える関係っていうのはいい。
どんな些細なものでも、ひょんな思いつきでも
あげたりもらったりっていうのは嬉しい。
これはどんな関係においても
言葉や抱き合うこととは、
また違った一つのコミュニケーションなんじゃないかな
いったい何を交わしているのか
決まってるじゃない、私は決まった人にしか贈り物をしないし受け取らない。
さぶいぼ全開、不気味なその理由をさ、
恥ずかしげもなく言ってしまえそうです
今ならば。
なぁこれは愛だろ、愛

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日曜日、木漏れ日の下オレンジジュースでパンをたべる。
差し込んだ光の影は煌いて、風に揺られて
どこか知らない国の海面みたいだった。
心のいちばん、柔らかいところに響くようなじかん。
それを見て、
何かをフラッシュバックしたような気がするけど
それが何だったかを思い出せることはなく、その努力もせず
ただ漠然と何かを懐かしむような想いだけが残った。

なつかしい

何かを伝えるときに便利な形容詞は、
自分がどんな風に使えるかよく知っている。
表現は所詮、排泄だと言わんばかりに
中身を持たず、その具体性までも奪っていきやがる。
でも私はそれを正しいと思うことだってできる。
時に言葉にならないような感情の経路がある。

帰りの朝、途中でセルフの洗車場に立ち寄って
新芽の油が汚した車を洗い流す。
月曜日の朝。一週間のはじまりの先端にただひとり
誰も居ない洗車場の車の中
水が汚れを流していく様を見届ける。

驚くほど確かな日々に
私たちはずっと生きているのだと思う。

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さて、忙しい一週間も無事に通り過ぎたことだし
そろそろ身の振り方を考えて行動に移さなければ。

ところで今日は満月らしいです。
まるで春のお終いを祝うようじゃないか。
できることなら大切な人と共に
お酒でも交わしながら眺めたいもんだよね。

あっという間に新しい季節がくるよ。
猫も杓子も揃って梅雨入り。
手を繋いだらさ、こわいものなんてほとんどないよ。
そう思えるならそうなんじゃないかな。
そしてまた明日の用意をはじめる。
最初の一歩とはいつまでも真新しいものでございますね。
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by aoi-ozasa | 2008-05-20 21:25 | Daily life
2008.05.12 『徒花』
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日曜日のイチは退屈だ。
窓から差し込みもしない陽の灯り、
代わりに室内を照らすギラついた蛍光灯の明かり。
ルーペで覗く偽物と本物の境界線。
少しでも思考を飛ばせばその主旨さえ失ないかねない張り詰めた空気
そしてその合間に訪れる僅かな休息。

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従事と煩悶の合間、いつものように
不揃いの椅子に腰掛けて煙草を一本やっていたら
声をかけられた。
やぁ、何かいいことでも?
親しそうな声色。でも貴方も私もファーストネームすら知らない。
どうしてですか?
質問を逆に問う。
という方法はここではなるべく使ったほうがいい。
幼稚だけどこれはここに来て学んだことでもある。
多くの場合ひとつめの質問は挨拶、
さらに絞り込んだ二言目が本心。
相手が詳細を用意していなければ逆に問うてやれ、
あんたはどうですか。
質問には多くを返さない。
相手が聞きたいことにのみ応対すべし。
笑顔で会釈という卑怯な手を使ってもいい。
ケースバイケース
要は手前の気分次第ってことだよ。
いつも重要なのは、相手は何を知りたくて、私が何を話せばいいのかってこと。

想像力の限界は方法論で推し量れ
生きていくということは測りあうことだ。
話すことは調べること、尋ねることは評価すること。
打算的な瞳には気をつけろよ、
余分なことまで魔法のように舌が動いてしまうからね
魔法使いの親爺達
あんまり甘く見ないでくれないか。
世間知らずの私とて、
空蝉ばかりを追いかけて24年間を過ごしたわけではない。

さぁ始めようか御手前の取調べ
お膳立てはよろしいか、
お望みどおり
気の済むまでお披露目してさしあげよう。

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時計は周り15時。
いかんせんお腹がすいてきた。
だって朝からなんにも食べてへんねんもん。
空腹と眠気と幸せな日曜の時間を拘束されたその鬱憤で
結局余計なことをベラベラと。
ああ、しまった
今日もまた無駄なことを。
しかし幸せそうな顔をしていた、ってのにはまいった。
皮肉にも聴こえたが
耳をすませば、信じられないぐらい素敵な賛美のようにも思えた。
話してよかった。
やるな、オヤジ
私のことなどいいから
次回は君んとこの孫の話でも聞かせてくれ。

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私はときどき思うのだけど
誰かに何かを話すということや
こうして日記を書くということは
なんと披瀝のない自惚れた行為なんだろう
選ばれた言葉の中に選ばれなかった言葉たち
いくつかが抜け落ちて
それを拾い集めて詩集を折ったりしたら
全く別の次元で自分は笑っていられるんだろうか。

描かれた言葉と綴られなかった日常
吐き出した台詞と放たれなかった感情
どちらかにどれほどの価値があるかなんて誰にも分からない。
ただ、選別されて精選された言葉たちは
どれほどの心情を折り曲げて
どれぐらいの現実と立ち向かっていけることだろう。
これより先に
どんぐらいの未来を作ってくれんだろう。

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たとえば今日の日に誰かに言い忘れたこと、
誰かに言うことができなかったことを
何十年もたった後で激しく後悔したりしないか。
何年も前の自分がその姿にがっかりしたりしないだろうか。
そのタイミングはいつでも訪れるわけはない。

だから思ったときに思ったことを言うという
そんな当たり前のことは
実は思った以上に必要なことであると再認識した。
打算や嫌疑を捨てて
時にはありのままにありのままの心情を
バラの花を捧げるような恥ずかしいことも
少しぐらい衝突してしまうぐらいの本音だって
着飾った建前よりはずっといい。
きっとずっと大切にしてゆける。
もしいつか、自分の気持ちを裏切るようなことをしたら、
そしたら私は、
理由のない孤独に生きていくことさえ苦しくなるかもしれない。
誰かの目を真っ直ぐに見ることも二度と叶わないかもしれない。

言いたくないことも、言ってしまいたいことも
織り交ぜて折半したら
あんがい清貧に会話は成立する。
きっとどこかに清聴してくれる人たちがいる。
気分晴れて心は健やかに
何もすることがない日曜だって笑っていられる。
それが幼稚だと言われても、
その徒花だっていつかきっと実を結ぶ。
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by aoi-ozasa | 2008-05-13 04:52 | Daily life
2008.05.09 『あなたのために私は笑おう』
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振り返ると意外な付き合いの長さに思わずぎょっとしちゃう友達と夜お茶。

なんだかくだらない話や愚痴や世間話を
バカみたいに騒いで花の金曜日。
あしたもあさっても仕事だけどねわたしは。
でも今日もすごくたのしかった。
君と話すと、なぜかこうね、
とっても元気が出るよ。

死ぬほどねむいのをこらえてお風呂へ
習慣はもはや習得して教則
湯船をスルーして熱いシャワーを浴びる。
夜更かし、肌荒れ、胃痛に頭痛
みんな様々な問題を抱えてる。
私の眠る前のちょっとした苦しみなんて
世界からしたらほんの僅かな痛みですらない。
誰を救うこともなければ、何を壊すこともなく
祈りを捧げることもなく、分け与えることもできず
ただ一人称で誕生して、一人称のまま消えてゆく
哀れでお粗末なこの感情を
これ以上に慈しむ方法が
わたしにはこれ以外に見当たらないから
今日も日記をかいてます。



本棚にふと目をやると、
規則正しく並べられたファイルが幾つか
日の目を長いこと浴びぬまま、
行儀よく自らの行く末を嘆いていた。
入り組んだ想いが心をさらう
感情もまた、この風景と共に消えていくんだろうか。

誰かが放った言葉が宙を舞って、
ひらひらと元の無垢な感情の一欠に戻るその瞬間に、
まさか願ったわけではないけれど
その全てを自分へと還元するような独我が生まれた。
だけど芯をへし折るような強さでそれが融解し、
同時に、自分は今とても醜い顔をしているんだろう。
醜く、脆く、儚く
吐き気と眩暈で目が冴える。
眠れるはずがない。
また煙草ばかり吸って、とお母さんに叱られるだろう。
そうだね、健康にもよくない。
それにぜんぜん味がしない。
何を書いているのかもわからない。
何が言いたいのかも、何を言って欲しいのかも
わからない。
どうしてそれが今日なのかも知らない。
思っていたよりもずっと自分は不安定なのかもしれないな

なんらかの運命の悪戯で触れてしまった誰かの過去に
きっと
ある友人は忘れてしまうことを薦める
またある友人はそれも含めて深く抱きしめることを薦める。
どちらも間違っちゃいない。
どちらも気分次第で簡単に選び取れる。
じゃあなんで苦しいんだ
なんで眠れないの
暖かい毛布にくるまれて、
これ以上ない幸せな睡眠を得るはずだった今日の最終に
自分には綴れそうにない素敵な素敵な過去の思い出が
誰かのとてつもなく幸せな記憶の一部が
何で今更
牙を剥くことを選ぶの



何かを描こうとするポーズをとるたびに
何度も
何度も
練習したペン回しががうまく回せなくなったことを知り
代わりに、強く力を込めることで
そんなもの出来なくてもいいよと
納得する術を得た。
いまこの瞬間
午前5時前の、街が寝静まった朝を迎える境目に立ち
間違いなく何かを奪い取って
今の自分がここにいることを実感する。
幸せな日曜日の幸福を蹴散らして
そこに制限や動乱を持ち込んでしまったことを痛感する。


たった一人称で綴られて
排出されゆくこれらの感情が、私の使う言葉たちが、
全てを凌駕し肯定するその神の如き淘汰が
もう何も汚してしまわないことをねがう。

誰かのために誰かが笑うことを選ぶように、
わたしの全ての采配を賭けて
遠い日のあなたさえ傷つけてしまわないことを
心から願う。
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by aoi-ozasa | 2008-05-10 05:19 | Daily life
2008.05.08 『席巻摂取そして拙速』
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ほら、君の笑顔だってそうであるように
覚束ない足取りはいくつになっても変わらない。

母親に手を引いてもらっていた幼少期から
視線を横切る全てのものに興味を示していたせいで
いつも繋がれた手は二人の距離を伸びきった状態で
その姿はさしずめ
飼い主と折り合いのつかない飼い犬のようだった。

お前のボーリングの玉が真っ直ぐに飛ばないのは
その寝ぼけた助走のせいだと言われてから、
ほんの少し足取り、
つまり自分の歩き方について考えることがあった。




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仕事を終えて、世界がちょうど夜支度をする時間帯。
ただ、ハンガーを買うという至極生活的な目的で
2駅ぐらいをふらふらと散歩した。

文具屋は戸締りを始め、
通りすがった社宅では何軒かに明かりが灯される。
途中で見かけた理容店の干すタオルは
どう見ても誰かの顔にしか見えなかった。
あれを首に巻かれると、ちょうど口に見える部分が首元を這うのか…
不穏な口づけを想像して首元がこそばゆい。
わたしは首がよわい。
首のことを考えると肩が数十センチ上にあがってしまう。
仕上がりどうこう以前に
あんな顔つきタオルはやめてくれ、
両肩を祓うような仕草で定位置に。
少し笑っているように見えるのは気のせいだろう。

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高架下をくぐり抜け、一直線に目的地を目指す。
この間、私は足元を一切見ていないことに気がついた。
だからよく、何もないところでつまづいたりするのか、
これは大切なことだ。気をつけるべきだ。
世の中には危険がたくさんある。
いったいいつ、どんな落とし穴が用意しているやもしれぬ。
恐ろしい魔が潜んでいるやもしれぬ。
前ばかり見て歩くことはきれいな姿勢に欠かせないが
先ばかり見ていては、きっとそのすぐ手前で転んでしまう。
灯台下暗し、
とかいうやつか。
むかしの人はうまいこと言うな。


ぐんぐん歩いていくと、額に汗がにじんできた
というのは嘘で、ただ喉が渇いていた。
ひとつも水分を消化していないのにこれはどういうことだろう。
基本に倣って腹を突き出して歩いたせいか、
お腹はすいていない。
ときどき通り過ぎる人が不思議そうな顔で私を見ていた。
おそらく、デュークがそうであるように
歩き方がよほどぎこちなかったのだろう。
笑顔に違和感があったのかもしれないし、
手と足が同時に出ていた感もいなめない。
しかし、
大事なことなんだ。
真っ直ぐに歩いていくということは。
いつまでも立ち止まって
過去見た絶景に酔ってはいられないだろう?
ルールとかマナーとか、守るけど意味は知らない。
どうってこともないだろ、
それよりも今したいことを
きちんとやり遂げられるかどうか、
そういったことに余力を使いたいよ今はね。

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千鳥足が加速して風
本能は歩み始めたら後退不能。
それしか知らないみたいに前を目指すしかないよね。
歩いてきた街が自分と同化して
またひとつあたらしい歩みとなる。
悔やんだりしないわ、
これにマニュアルなどないよ。

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店を出たら月
あんまり言いたくないけれど
月を見ると、昔気が狂ってしまった友達のことを思い出す。
卒業して数年後会った時に刺されそうになった。
警察沙汰になって、それからまた会ったときはとにかくよく笑っていた彼女。
今はどうしているか知らないが
あの小学生の頃に書いた月の詞は本当に見事だった。
当時はほんとうに心からそう思った。
そんな風に思考が右往左往して
結局千鳥足、後ろからチャリンコの驚異的なベル
また下手こいたー
はっとが気がつくと帰路からえらいそれてたもんで
変わらず集中力が足りないことに無念。

前方に月
側面に見慣れた景観そして抜け落ちた記憶の道のり
昔の友の月をもう一度詠んで
何気ない一日を飲み込めば、今朝見た夢をもう忘れていた。
どうやってここまで歩いてきたかも分からないまま、
ビルの陰に斜陽していく衛星をながめた。
右手に疼痛、なぜか血がでてる。
理由など要らないから、
色んなものを溢して滔滔と、ただ目の前の道を振り返らずに。
そうやって今日がまた沈んでゆく通り過ぎてゆく遠くなってゆく
明日のことを考えながらも
だけど足跡だけ、残るのはどうして



熱いお風呂に浸かって、
今夜はゆっくり寝ようと思ってこんな時間。
本日の足取りを思い返して、
とてもシンプルにお茶を飲んでます。
ええ、とても。
気分はよいです。
ねます
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by aoi-ozasa | 2008-05-09 03:53 | Daily life
2008.05.07 『つむじかぜ』
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夏っ

ではないがかぎりなくそれに近づいたGW
3日は毎年恒例となった地元BBQ
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彼女、子供・・といった風に年を重ねるごとに
こうも真新しいメンツが揃うのは喜ばしいことだ。
この日完全防備で太陽光を遮断することに努めた私は
黒子の如く、全身を覆う黒そのもので
殺し屋のようであったと、その場違いな井出達に軽く苦言を呈される。
おっおかげで焼けずにすみましたー

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写真をいくつか。
顔のパーツがほんのりと友人たちのミニチュアサイズのような
彼らの子供達。
日焼けなど気にすることなく、めいっぱい光を浴びていた。

透き通る肌は、一点の曇りもない、
まさしく新しいキャンバスというような
ステレオタイプな表現が型にはまる。
これから、そのビロードのようになめらかな肌に
少しずつ生きてきた証しが刻まれて、
膝小僧に一生消えないようなケロイド状の傷跡を残し
泣かなかったことに誇りをもって
ロックを聴いて、先生に怒られて、友達と喧嘩をし
そしていつか素敵な女の子を優しく抱きしめる

たくましく生きていく彼らの姿をほんの少し想像し、
同時にそれを暖かく見つめる老いた私たちの姿が脳裏を撫ぜた。
年に一回はこうして仲間達が一族を集めて飲みの席を設け、
その集いは減ったり増えたりしながら
これから一種の集落みたいになる。
そしたら私たちはその繋がりの創設者で
一番長生きした奴にはきらきら光る「長老」の称号をやろう。
仙人のようにたくわえた白髭を撫でて、
仲間達に懐かしい思い出を、子供達にはじまりの話を
訳がわからないぐらいデフォルメして伝えよう。
色足しまくって、なんなら設定も多少いじって
ハリーポッター顔負けのファンタジーをやろう。
私におじいみたいな髭がはえないのは誠に残念であるが
たったそれだけでも
長生きしてやるぜ馬鹿みたく。
そう繰り出そうか、
これから僕ら、大人になろう。

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新しい
出来事に出会うたびに、
それまで枝分かれしていた未来が、またさらに細分化され
いつか屋久島の杉を彷彿させるような立派な大木となる。
天に向かってうねりをあげる腕となる枝たちは
競い合うように重なり合って、拡がって
もしこの木が花を付けたら
きっとどの枝についた花も同じぐらいきれいだろう。
実を宿せば、小鳥達がそれを運んでくれる。
はるか以前より伸びた枝であれ、
新しく頼りなさげなまだ細い枝であれ、
きっと花が咲いたその瞬間に、
どの未来にも同じような幸せが転がっていたことを知れる。

私が、
今の自分が生ける環境に深く感謝をしているのは、
どの枝にいるかではなく
何よりも
自分にもこんなにもたくさんの枝ができたことだろう。
出会いと別れを繰り返しながらも、
いつか花が咲くことのある可能性に
こんなにたくさん出会えたことで
それを忘れてしまうことがあればきっと、
私はいつまでも何もできないだろう。


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週末は恋人とインドアを決め込んで
お菓子作りなどに励んだ。
さつまいものオバケが出来上がったがキニシナイ。
久々にxを使った計算式まで使ったがシカタナイ。
根本がまちがっていた。
これは予想通り予想外。
まぁこんなこともあるさ。
なんてことない顔で笑ってすませるぜ
そして小菅夫妻と花火
早くも夏を気取って先取り。
いっぱい写真を撮ったから、選ぶのがたいへんだった。
花火きれいだった。

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ゆきむしというやつが季節を忘れて飛翔する。
緑がより緑らしくなる。
よく喉が渇くようになり、日は長くなって
寝苦しい夜がはじまる。
それぞれが、
それぞれに夏を待っている。
まだ寝ぼけ眼のわたしは、新しい季節の境目に
腹をこわさないようにだけ気をつけるよ。
素敵な日々を借りていくことを慈しみながら
齋藤和義の言葉を借りて、

そしてさりげなく一日は行く
貴方に恋する間もないほどに
生まれたばかりの始まりは行く
あなたの願い事と同じだと思う。
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by aoi-ozasa | 2008-05-08 00:13 | Daily life
2008.05.02 『"Déjà vu"』
意にそぐわない夢を見たら
目を覚ました瞬間に受話器を口に当てて
これでもかってぐらいに舌をまくしたてる。
その一言一言に命が吹き込まれ
同時に聞き役者の存在によって失われていく。
そしたら電話の向こうの住人がペンをこう2、3回して
カルテに筆を入れる。
Aランクです
君の夢はAランクです。
祭りの後のような静かな声。
政のように厳粛な義、
あらゆる人間の価値基準を遮断する、錯誤する、凌駕する、
冒涜する!
その判定!

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そういう風に見た夢を判定してくれる機関があればいいのだけど
別に意味なんかなくていいよ、
ただ話して判定して忘れさせてくれればそれだけで。
しかも、その時その都度、価値基準が分かんないから
時にべらぼうな数値が付いたりして、
もうスペシャル判定とかだと、今朝見た夢の記憶、
それ一つ失っただけで家とかもらえちゃったりもして
ああ、こりゃギャンブルの類だな、
胸の高揚、収まんないよ。このときめき、やめらんないよ。
おいおい、話しただけで儲けちゃったよ怖い夢みて、得したねー
ってな次世代社長の世間話も珍しくないような
そういう世界。

1年に1回の計算をして、幼少期抜いて
じつに18回ぐらい。
じつはもっとそれ以上
もう反吐がでるぐらいしみったれた夢を入り口に、
歯軋りの嘆願書を握り締めて

私、そういう世界を生きたいとおもった。



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寝汗びっしょりの夢を見たせいで
朝からそんなくだらないことを考えてたら頭痛。
夕方まで頭痛。
さいきん頭痛のペースがはげしい。
でも話に聞くと友人の3人にひとりが偏頭痛あるらしいから
世の中はうんざりするほど、
頭痛い人で溢れてるってわけだわ。
わたしもそのひとりにしかすぎないってことだわ。


なんとかこの頭痛をやり過ごそうと
煙草買いにいきがてら休憩、陸橋に腰掛けて一服。
空にヒコーキ雲。
尾がちょちょぎれて夕方の流れ星みたいだった。
きれいだった。

ここの陸橋にある時計台は、時を刻んではメロディーを鳴らす。
はじめてこの街にきた友達があれ、何の音?
と不思議そうに耳を傾けていたこの音色。
不正確な腹時計を正してくれる。
狂うことはないんだろうか、
誰も調整してるのを見たことがないけれど。
でも、もしそうなってもここいらの住人は正確に朝を迎える。
いつもとなんら変わりない平然とした朝日を浴び
殺伐としたブレークファーストを採る。

誰も聴いちゃいやしない。
これ、なんの歌かもしらない。
ただ歴然と並べられた全ての駒と視線が合ったその瞬間に
こわれかけたオルゴールのような音色は
いつも以上にキンキン頭に響いてた。

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私この景色、知ってるわぁ

何度だって通ってる、
数え切れない日常にぐらいありふれてる。
これがデジャブのはずがない。
特別な景色に見えたのは、そう願ったせいだろう。
似たような感情の記憶が、創りあげたお粗末な景観なんだろう?
だって、今朝見た夢をもう忘れてる。
あれだけ心を乱されたというのに
自分が心が乱れたという心理現象しか思い出せない。
よってこの体感に根拠はなく、事実は無根であり
実際にそんな感情があったかどうかも明白ではない。

ひとつ分かったのは、
思い出がいつも不確である所以は
主体性以外のものがほとんど欠けていることじゃないだろうか。
自分のことばかりしか意識してないせいじゃないだろうか。
そこに居た自分を思い出してどうするのだ、
違うだろう、

思い出したいものが他にあったはずだろう
そのときの自分が発生した理由が存在したはずだろう
もっと大事な
もっと忘れたくなかったものが
確かにあったはずだろう?

でも思い出せるのは自分の姿、経路なき感情
暴力的だ、こんな記憶は、退屈だ。
付け足して創ってくことしか出来ないなんて。

もうそんなもの思い出でもなんでもないと、
気付くのはいつも後になってから。

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デジャブが起きるとき、
間違いなく人は何かを思い出している。
そして間違いなく、
それまで何かを忘れていたことが明らかになる瞬間でもある。
これらの既視感は
欠くことなき過去の心情をインスパイヤさせて
何かを物語ってる。なにかを叫んでる!
心に、
巣食っていた何かにもう一度火をくべるような
自らがあみだした啓示的なおのおのの手法。
とても合理的とは呼べなくて、
思えば遠く、なんだかとても哀しく感じた。


受話器の向こうではペンをくるくる回す音などしない。
もし聴こえたらならそれは間違いなく幻聴だから
一刻も早く受話器を置くことをおすすめする。

ランク付けなどされてしまうな。
デジャブなんかに頼るな
もう一つの世界なんかに自分が生きている世界を奪われるんじゃない、
どうしても忘れてしまうなら、誰かに手伝ってもらおう。
記憶を創る作業は1人じゃなくてもいいはずだから。
つい見逃してしまうだけで、同じ気持ちで周りを見渡せば
手を繋いで、
その温もりを分かち合えるその手が
きっと誰しもに差し伸べられている。

とにかくもう、私は
忘れてほしくない
とにかくもう、忘れてしまいたくないものが
あきれるぐらいにたくさんあるよ。
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by aoi-ozasa | 2008-05-02 23:10 | Daily life
2008.05.01 『本日のローカリズム』
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テンションがやけに高い本日。

昨日、プリン食って帰ろうかとか思ったの嘘か、
もしくはマトリックスみたいだ。
変なリズムで小気味よく仕事に手をかける。
メールもテンション高め、日記どおりよく笑うしよく食べる。
質の客にも色つけたる。そして笑顔、ベリーキュート
年に3回ぐらいこういう日があってもいいじゃない、
誕生日と、クリスマスと、あと1日自由。
言ってみてなんだし、既に使い古された感がいなめないけど自由って響き、結構いい。
朝食と、ランチとあと自由。
風呂入って、漫画読んであと自由。
金曜仕事、土曜BBQ、あと自由。
最高のGWしよう

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だいたい今朝は帽子の夢をみた。
まぁはじめての快挙だけど。
色んな帽子を鏡の前でひたすら被りまくるというやつ。
いろんな帽子があったね、そうだね、
よく似合うやつもあれば、無性に腹がたつやつもあった。
悔しい気分のやつもあれば、頭との境目が分からなくなるやつもあった。
だいたい5個ぐらいしか覚えてないけど
目が覚める前に記憶しているのは、チョキの形したやつだった。
フェルトみたいな素材が真ん中で枝分かれしてて
触覚みたいに鋭利に伸びてる。
先っちょがドリルみたいになってる。
ドリルみたいにぐるぐるしてやがる。
チキンとか串刺しにできそうなぐらい伸びてる。

おい、似合いすぎだろう、これ
それで気分がいい。とてもいい。

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オカンから突如レイトショーのお誘い
何度か打ち合わせて風呂も入ってこざっぱりして車を走らせる。
もう何年も映画を見ていないオカンが選んだのは
「相棒」
ぜんぜん観たくないけど、ぜんぜん興味もないけど
意外とおもしろかった。音楽がよかった。
テレビでおもしろいと言ってたんだって。

オカンとふたり。
レイトショーについて話が噛みあわないと思っていたら
彼女、レイトショーのことをナイトショーと言ってやがる。
場末のストリップみたいにしてやがる。
今はそういうのレイトショーと言うんだよ、
などと面倒くさいので教えてはあげなかったが、
そうか、遅い時間だからレイト!か、
と自分自身で合点がいったようで
どうりで話噛みあわないと思った。と言われる。
ちょっとびっくりしたけど、それこっちの台詞だけど、
酒でも入ってるんじゃないかってな笑顔で
にへへと軽妙洒脱する、全くこの人は如才がない。
にべもない、愛想なしと言われるわたしは
きっと見習うべきところだった。


子供のとき以来だ。家族と映画に行くなんて。
子供のときは、手を繋いで電車に乗ってって
なんだかそれはもう親子な感じだった。
今は私が車を出して、帰り道の車内で二人で俳優の演技について
あーだこーだ偉そうに評論したりする。
早く家着いて煙草吸いたいわぁとか言ったりする。
年月を経て少しふたりの形が変わった。
でもこれもやはり親子という感じ。
約束しよう
きっとあたしらはどこまでいっても親子だ。

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帰ったらまだ本調子じゃないギズモが床でへばってた。
どこ行ってたの?とうらめしそうにお気楽親子を見上げる。
はだかんぼうの肌に、
着せられた赤と黒のマルチボーダーの服がかわいい。
頭をよしよししてやると、キュウと声をだした。

かわいすぎる。

真剣に告白するけどこれはもう食べてもいい。
街で見かける小さな子供の覚束ない仕草とか
ねこたちの甘すぎるじゃれっぷりとか
可愛いすぎて
最早この想いの高ぶりは食欲と似ていると思う。
ときどきそれがカニバリズムを含んでいやしないかとドキドキするけど、
全く、秀逸して愛おしいものを、
衝動的に口に含みたくなるのはなぜだろうか。
人間の欲てのは、全く奇怪である。
不思議なものだ。食べられないものばかりのくせに。
とにかく私がいつも腹をすかせていないことを願う。


さて、一週間も残すところあと1日。
明日は猛烈に働くぜー
GWも射程距離にはいった。
たった3連休だけど、できるかぎり楽しんでこ
それが空けたら、宝飾展示会のお仕事が待ってるよ
マスタープランから練り直していかなければ。

そしてゆるやかに、眠気が誘う。
窓からのほどよい風と毛布の境目に包まれて
その一日を抱きしめる間もなく意識は下降し、
本日も柔らかな夢路を約束しよう。
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by aoi-ozasa | 2008-05-02 03:45 | Daily life
2008.04.30 『倦まず弛まず、キマイラと抱擁』
真実を求める心、日常の惰性と共に消えていくのかい
抱え込んだパラドックス、今も愛しているのかい
本当かい?
是非もない、
だって私は失いたくないものだらけ。

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ギズモの毛狩り、無事成功。
前から見ると、大きくて、横から見ると薄っぺらい
まるでなぞなぞ、ひまわりのような彼の状態を
写真でお見せしたいところだが、
今日はまだ麻酔が切れてなくてへろへろなので
また今度おひろめします。

動物病院でとても大きなシベリアンハスキーに遭遇。
緑と青のオッドアイが素敵なのに、太りすぎた身体が
鋭さをやわらかいイメージに緩和して
その風貌ったら童心に帰って思いきり抱きしめたいぐらい可愛いかった。
携帯でとったから写真ブレてる。
動物って写真きらいなのか撮るのがむずい。
すぐにソッポむくからこの子達。ブレる。

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ブレるで思い出したけど
中学校のとき、休憩でサッカーを楽しむ男子たちを
教室の窓から友達とぼんやり元気だよなぁとか言って眺めてて
誰かの放ったシュートを女学生の目も忘れて無我夢中で受け止めた奴を見て
友達が、

あいつ今ブレとったな、

とつぶやいた。
ほんまやね、
いや、実際にはそれに近い動きをしただけで
絶対ブレてはいないと思うけど、
もしかしたら、もしかしてなくてもそういう意味じゃなかったのかもしれないけど
人間、被写体じゃなくてもブレるときがあるんやなぁ
としみじみ思ったのを思い出した。

それに加えて電車の車内で、
ときどき揺れに任せてブレている人がいるけど
あれって、実は地に足がついているように見せかけて
1cmぐらい浮いてるんじゃないかな
とか思って見てる。
もしくは奴等、マトリックス的な存在で実はデジタル信号がつくり上げた虚像、
何らかのバグが実像を歪ました結果。
わたしたちは、そのプログラムを組み込まれて
実在しない人を、実在しない何かを
この世に創りあげることができる。
あたかも、そこに存在するように
奇しくも、その体温を肌で感じとれるように。
それから芸術家や作曲家のように、
そんなもんをこころから愛することもできる。


それで時々、もしかしてこの世の全ては全てにせもので
まるで映画を観るように
誰かが作りあげた世界にすぎないんじゃないかな、
どこか人間栽培所のようなタワー内にわたしたちは眠りについて
死が訪れるその直前まで
誰かが望んだあたたかい夢を見続けているんじゃないかな、
そんな錯覚に苛まれ、流行思想のように
それこそ映画マトリックスの世界観にもろ影響を受けてしまったりする。

そんなとき、自分も貴方もそこの誰かも
とても哀しい存在だと思いながらも、
ネオのように目覚めてしまうことを願わない。
まるでキメラのようなわたしたち。
抱擁と陵辱を重ねて、折り合いなどつける姿は、
神の視線には情けなすぎて哀れにちがいない。
ジレンマが確実に胸をつきながらも、阻止しようと心が騒ぐのは
まだこの世に執着があるからか、
それとも未練のようなものか。

真実を求める心、日常の惰性と共に消えていくのかい
抱え込んだパラドックス、今も愛しているのかい
本当かい?
是非もない、
だって私は失いたくないものだらけ。

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今日は暑いし、朝から毛がリで疲れたし
ほんとうに、
なんだか、なんだかもう眠りたいよ
ってな気分で早めに仕事を終えて帰宅。
途中で民家風のお気に入りのカフェでプリンでも食べて行こうかな
等と、ふざけた誘惑があったけど
さすがに自粛。
それで早退してプリンまで食ってたら
わたしはもう本当にだめだ。



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駅前の橋の岩壁が取り外され、新しいマンションが建設されている。
情緒溢れるこの岩壁が好きだった。
新しいマンションはそれはそれは高層なようで
またたくさんの人たちが移民のようにこの街を訪れるだろう。
そしてここで生活を灯し、飯を炊き、眠りについて
その子孫がいつかまた移民のように違う高層へと移り住む。
わたしもいつかこの街を出て行くんだろうか。
24年間育った街だ。
それを嫌だとは思わないけど
どこかで家庭を築くなら、この様な街に住みたい。
そう思うのは外の世界を知らないせいか。
でも心から愛しているものって意外と不変的なものだと思う。
たとえ虚像にすぎなくてもこの手にだきしめていたいものがある。
だってきれいだろ、
そうねがう。


さて、そろそろ寝ようかな。
マトリックスな夢でもみるか。
今日、日記だけで3回もマトリックスという言葉を使ったので
見れるかもしれない。
いや、意外と使い切った感じでぜんぜん見ないかもしれない。
まんじりともしない。
もうどっちでもいいや。

まぁちょっとラブレターでも書くきぶんで
ちょっと背伸びした風にゆるいエレクトロニカなんぞ聴きながら
眠る前に綴る他愛無い日記が好き。
倦まず弛まずできるかぎりつづけてこ。
幻覚なんかそもそも効かねぇ、
そんな風に私
明日も笑顔ではりきりたいわ
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by aoi-ozasa | 2008-05-01 02:44 | Daily life
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