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2006.12.27 『知らない街』
家に帰ってすぐに、コートも脱がずにこれを書いている。
一服しようと煙草を一本取り出すと、
つい今さっきも同じことを考えて取り出されたもう一本が床に転がっていた。
ばかめ、と思いながらもその一本を直す気はない。
どちらしろ行きつく先は同じことだ。

帰りに本屋に寄ったら漫画に5千円も使ってしまった。
”使ってしまった”とはいかにもたいそうだけど
もともとが使う気で寄ってるのだから、同情の余地はない。

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プルート4巻(完全版だちくしょうめ)、ガンツ20巻、あずみ40巻、
ナルト36巻、BLOOD+04、同じくアダージョのⅡ、おまけにZOOとRAINBOWにも挑戦だ。
今すぐにでもこれを書き終えて、飛びつきたいところだけども、
なにしろ帰ったばかりで部屋がまだ暖まっていないし、
もしかしたらまたカブって買っている可能性があるやつが含まれている気もしなくもないから
とりあえずここに気持ちをぶつける。

その後に行った煙草屋を思い出し、やはり悔しい。
ワンカートンを買って、壱万円と500円玉を出し、
おつりは単純計算7,300円也。
しかし行きつけの煙草屋のおやじがおつりとしてその手に握り締めていたのは
壱万と2,300円だった。
おやじはどうやら5千円札を見失っていたらしい。
おやじよ、気付くな!と思いながらマフラーの下に気味悪い笑顔を浮かべていたら、
おやじは渡す直前で自分のミスに気付き、早々と万札を引っ込めてしまった。
もちろん自分はポーカーフェイス。
スマートに正しいおつりの7,300円を受け取って、ソレイユの笑顔を浮かべる。
チャリに跨いだ瞬間に、なんて卑怯なやつだ
などと
自分に嫌気が差す間もないくらい、冷たい風に背中を丸める。

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今日は大学から卒業アルバムが届き、仕事中はそればかり見ていた。
実際には知らない顔ばかり。
ほとほと自分の学生生活は自己中心的なものだったのだと気付かされる。
だけどその中には、よく知った顔ももちろんあり、
自分も含めて、この撮影のときは、卒業制作後で皆顔色が悪かったのが可笑しかった。
たった10ヶ月あまりしか月日は流れていないのに、
とても遠い日のことに思える。
一日に色んなことを経験しすぎて、朝の記憶が薄れていくのとよく似ている。
大学のときは本屋に寄ると、漫画だけにいきなり万単位のお金を使う私に、
よく気持ち悪いと笑っていた友達は、
このアルバムの中でも疲れ顔なのにものすごく笑っている。
その顔が本屋での私に対してのものとあまりに酷似しているものだから
大量の漫画を横目に、まるで友人が今ここにいるような変な錯覚を抱いてしまった。
懐かしいが似合わない時期でのなつかしさ。
やはり笑ってるんじゃないか?
今も、すぐとなりで。

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煙草屋からの帰りにいつもと違う路を通る。
実際には10年も前はよく利用した道。
日が暮れて、激しく景観が変わっているのでまるではじめての路のようにも思える。
だけどそんな感覚は一瞬で、存在すら不安定な過去にすがるまでもなく
すぐによく知った場所となる。

わたしの友達は社会に出て、今はどの辺を行くのだろう。
もう知った道となっただろうか。
わたしの目の前には、やはり知らない道が続いていて、
うす暗く、少し気味悪い。
だけどあの曲がり角を超えたら、いつか夢で出会った路に続き、
そこが自分の望んだ場所となりうることを、
それを選んで進んでゆくことを、
ほんの少し期待しながら思っている。

普段とはちょっと違った道草で、見慣れない道の真ん中でふと止まった私は、
道に迷って方向を確認したわけでもなく、真新しいものに足元を掬われていたのでもなく、
ただただ、自分の居場所を確認し、さらに前へ進む為に自分の今を得ているのだと

”井の中の蛙 大海を知らず
されど 
空の 深さを知る”

それに気付かされたくせして
本当はやっぱり、ちょっとびびった。
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by aoi-ozasa | 2006-12-27 20:18 | Daily life
2006.12.25 『2006年のクリスマス』
22日から淡路島へいってきました。
大阪駅からバスで2時間ほど。
なるほど、なかなか近いものです。

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クリスマスは予約が殺到する、そんなことを分かっていながらも
計画性のない私たちは1週間前になってやっとのそのそと動き出し、
やはりこの時期に予約がとれるところなど、それはもう本当に数少ないものでした。
それでも、ここでは海の見える貸切露天を二人で楽しんだり、
部屋にマッサージを呼んだり、シャンパンで乾杯したりなど
料金の割りになかなかゴージャスなプランを楽しめました。
そういえば温泉宿であるのにホテル風にしているせいか
夕食はレストランでフランス料理のフルコースであり、
これが予想以上に美味しく、淡路牛や平目のクリームソース煮など、感嘆ものでした。
わたしは類まれなる偏食ですし、確かに吉野家がだいすきな、
間違ってもグルメとは呼べない人間ですがこれには舌鼓を打ちました。

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23日は彼の誕生日で、去年のJIL SANDERの手袋をえらく気に入ってもらえたもので
今年は財布をプレゼント。
眼鏡スタンドが欲しいと言っていたのを思い出しいろいろ周ったのですが
どれもリアルな鼻のものが気に入らなくて、だいすきな東急ハンズで
ただの三角錐を買いました。 眼鏡置けたらなんでもええやん。
あとは似合いそうだと思ったのでウールのネクタイ。
わたしはネクタイのことなどよく知りませんが、こういう素材が変わったものも素敵だなぁ。
なんて

彼からはクリスマスプレゼントに、小説を2冊と24日には大きなバラの花束が届きました。
小説は『トランス』と『ゴドーを待ちながら』。
どちらも私の好きそうで、なるほど伊達に3年のお付き合いではない。
私からはささやかながらヤン・シュヴァンクマイエルのDVDをあげました。
家に帰って二人でこれを見て、すげー!と圧巻。
その後はM-1を見てふたりしてゲラゲラ笑いながらも評論家気取り。
なんにしろ趣味が共用し合える仲というのはいいものです。

世間では今日こそがクリスマス。
私は楽しい3日間を終えて、家で残してきた仕事をやっつけてます。
ほんの少し前の経験は、あっという間に色褪せて、だけども形はきれいに残り
横目でもらったバラを見ながら、これもきれいにドライフラワーになるかしら、などと。

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イルミネーション、ケーキ、ツリーに、サンタ、クリスマスには欠かさない要素たち。
そのどれもが今年は大きくはなかったけれど
これもまたクリスマス。
普段に比べて少しだけの贅沢な気持ちがあれば
これはもう十分特別な一日に。
特別な日に定義などないのだと、改めて実感しました。

毎年訪れる誕生日が、重ねる年によって趣も変わってゆくように、
クリスマスという日をとっても、歳と共になんらかの変化があるのかもしれませんね。

感じ方や考え方、残してゆきたいと思うものもあれば
いっそ変わってしまいたい、などとこうべを垂れる日も少なくはない。
そのどれもが私であるように、
過ごす人が変わり、過ごす場所が違い、過ごし方が増えてゆき
少なくはない選択肢の中で、どれをとるかはそのときの環境にも左右されるけれど、
どう過ごすかは、自分次第。
どんな風であれ楽しめる大人になりたいなぁ。
いろんなクリスマスがあるけれど、毎年、今年のが一番だと思えるような
そういうクリスマスを過ごしてゆきたい。
そんなクリスマスを一緒に過ごす人にも味わってもらいたいね。

そんなあらゆる可能性を秘めたこの特別な一日が、
死ぬまで結構楽しみだ。
メリークリスマス!
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by aoi-ozasa | 2006-12-25 02:16 | Daily life
2006.12.17 『バラ色の人生』
ひさしぶりの日記
書くことがなかったわけじゃないけど、何も残せないでいた。

日々の鬱憤はどこで晴らそうが消化するわけでもなく
ただ消沈のもとにかこついて、今だ心をかきむしりやがる。
そうやって溜まったこの汚物とも呼べぬ黒い塊を
いったいどうやって忘れることができるんだろう。

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涙を流すことを美しいと表現するひとが居る
美しいのは流された涙というよりも、たぶん、その人の心が美しいのだと思う。
私は泣いている人を、様々なシーン、幾通りもの形で見てきたけれど
そのどれもがすべて美しいとは言い難かった。
どちらかといえばそれは、愚痴の様にも聞こえたし、
また甘えのようにも見えなくないときもあった。
だけどそれは言い方を換えれば、それを感じるほうに問題があるのかもしれなくて
私こそがそうだったのかもしれないと思い、
だからこそもあって涙というものにはときどき、ぎょっとさせられる。
煙草で声が焼け潰れたどこかのスナックのママみたいに
「あら、やだ湿っぽい空気になっちゃったわね」
ってさらっとそういうのになりたいワケもないけれど
とりあえず自分も他人も、涙はどうも苦手だ。


それでも『レナードの朝』という映画を観て
泣かないはずがなかった。
実話だというこの映画は、信じられないくらいに哀しい構成だった。
目が悪くなってきた私は、眼鏡がないと視力が字幕に届かない
眼鏡の内側の中ではひたすら涙が流れていた。
思い切り声まであげて泣いてしまいたかったこのシーンで
それが出来なかったのは、隣に人が居たせいだ。

自分とは全く違う人間、自分とはかけ離れた環境、自分にはない想い
そのどれもが真新しい現象のはずなのに、まるで過去の傷を探るかのようにして
ひとつひとつが胸に突き刺さる。
ひとつひとつが自分のことのように、こころを体を熱くさせるのだ。

化粧をしていなかった私のそのときの涙は
後から拭った手を見ても、透明であったことは間違いないが、
そのときにまるで黒いものが、自分から流れ落ちていくかのような感覚があった。
美しいストーリーが染み込んで、廃棄物が押し出されていくかのように
何かを知ったことによって、何かが浄化されていくかのような。
目から流れ落ちる涙は、頬をつたう頃には冷たくなっていくけれど
溢れ出したその瞬間は、それが生き物からのものだと分かるぐらいに暖かい。

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忘れられない過去や、日増しに強くなってゆく醜いエゴを
すべて取り去ることは出来ないが、
それでもそれらと共に生きてゆこうと思えるのは
こうやってときどき、その本質を少しだけ掴むことが出来るからなのかもしれないし
苦手なものであれ、自分と他人とを繋ぐ距離を縮めてくれるからかもしれない。
涙を流す人の気持ちが少しでも汲み取れるようになっていくからかもしれないな

嫌なこと、くだらないこと、腹がたつこと、どうにもなんないこと
たくさんあるが
いっそ、それすらもがこころの栄養素となり、
人生を色づけてくれることを願う。
そうしてときどきは、泣くという行為にかこつけて
ちょっぴり足元に入った力を緩めてみようか。

めざすは、いつでも
バラ色の人生だ
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by aoi-ozasa | 2006-12-17 03:03 | Daily life
2006.12.11 『下弦の月』
何もしていない

と答えたことがある。
「貴方らしいね」と言われて、その意味を考えあぐねては
少し腹が立ったもんだった。
休日は何をしてるのかを尋ねる質問だったように思う。
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日曜日に朝は来ない。
実際にはそれを体感することがほとんどないよ、という意味で
朝がくるからこうして日記を書いていられるのだけども
起きる日はとっくに昇って、朝がなかったように思うからだ。


子供の頃の日曜日は早起きをした。
8時半から始まるたった30分のアニメが見たくて
たいていが8時15分くらいに目覚めて、その前にやっている戦隊モノにイライラしたものだ。
9時になってアニメが終わると、そのままもう一度寝た。
次に目が覚めるのは昼すぎだ。

土曜日に恋人が「題名のない音楽会」という番組がとってもいいんだ、
と言っていたので二人で早起きをした。
この番組はアニメが終わったときに昔からやっていたもの。
子供の頃何でこんな番組があんの?って不思議に思ったやんな、
と言われて、ハテ、そうだったかな?
なんて思いながら、一緒にその時間を迎えた。
オーケストラの番組で、オペラのなんかもある。
私は生まれたての雛のように、眠くて眠くて、瞼が全然持ち上がらなかった。
もちろん素敵な音楽もほとんど頭に入ってこない。
夢か現実か分からない間をさまよって、耳から入ってくる壮大なクラッシックの音響だけが
まだ現実だと教えてくれているようだった。
けたたましさすら感じるすごいボリュームのオペラ歌手の声。
「これはもう、ひとつの楽器だ!」と、はりきって言う恋人がおかしくて
そんな君に言わせりゃ、何でも楽器だよ と思いながら
そのまま夢に戻った。

夢から覚めると日曜日は半分終わっていた。
ほらいつも通りだ。
月曜日の存在がそろそろ顔を出す。


恋人がビーフシチューを作ってくれた。
バターのよく効いたロールパンをそれに付けて食べる。
私は恋人の制作物に使うモンスターの形を考えている。
ネットで奇妙な生物を調べては、もっと奇妙な生物を描く。
ときどき漫画を読んでは、恋人にちゃんとやってと叱られた。
モンスターに飽きたので洗濯物をたたんだり、お風呂を洗ったり。
そういうことをしていると、そんなことしなくていいのに。といつも恋人は言う。
私はいつもどうして?と思う。わたしはきれい好きなのに。
家に居る猫のことを考える。たぶん私が居なくて拗ねているだろう。
毎週のことにも関わらず。彼にとっては毎日が日曜日。

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そうしているとあっという間に夜がふけこんだ。
もう月曜日はすぐそこだ。
外には一歩も出ないまま、色んな話をする。
日曜日のわたしは、なんだかとっても怠慢だ。
何だかとっても怠慢なくせに、高尚な出来事にはやたらと饒舌なもんだから
一緒に居る恋人はやってられないだろう。
毎週のことなので、いつか爆発してしまうんじゃないかしら とは思うけど、
この人はすぐにお腹が痛くなるので
そんなことはすぐに忘れてしまうのかもしれない。

帰りにお腹が痛いという恋人のためにもホットレモンを二人分買う。
家に着くまでの間、漫画の話などをする。
少女漫画ならいくえみ綾がいいから今度貸すよと言う。
墨攻も、アドルフに告ぐも、恋の門も、BASARAも、あれもこれも貸してあげる。
わたしに出来ることなんて多分そのぐらいしかない。

フロントガラスから、月がのぞく。
今日は下弦の月だねと言う。
明日の仕事が憂鬱だなぁと言う。いつもの決まり文句。
恋人は上手に相槌を返す。ははは。
言葉にするとただ笑ってるだけなのだけど。
下弦の月にまつわる話が何も浮かばない。何も知らない。
何も教えてあげられないので、矢沢あいの漫画の話をしておいた。
そんなに好きじゃないけど、今度貸してあげるよ。

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帰ってからする仕事があったけれど、時計を見ると12時を回っていた。
今日はもう月曜日だ。
恋人はちゃんと家まで帰れたかな。
私もそろそろ寝るとしよう。

日曜日は何もすることがない
というのは何年も前のお話。
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by aoi-ozasa | 2006-12-11 03:20 | Daily life
2006.12.08 『新しいひ』
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朝だ。
ブラウザの向こうに朝がきている。
時計を見ると6時をまわっていた。
この季節の朝は、ほんのり暗く少し遅い。
部屋全体が白見を帯びているから、それは過去の記憶のように
全体的な色調補正が必要だ。

机の上に散らかった資料を見て一服。
どうやらまだ仕事は残っているらしい。
先の予定を考えると少し息詰まりするので、
ハチミツをたっぷり容れた紅茶などを飲みながら、
いつでも読めるようすぐ横手に、積み重ねられている漫画を手に取った。
手っ取り早い現実逃避。
だから漫画が好きなのかもしれないと気付き、
それは嫌だなと思った。

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私がいま気に入っているのは、この漫画。
まだ4巻までしか出ていないが、すでに4回は目を通している。
そういえば今まで日記におすすめの漫画の話を書いたことがなかった。
漫画は私の生活に当たり前に組み込まれているので、
さして書く必要がないと思ったか、
だけどこれだって十分な一日の詳細だった。(気付かせてくれた日記の方に感謝。)
いまは埃をかぶった学生時の卒業制作物の上での撮影。
絵を展示するために作った台だけど、漫画を展示しても悪かぁない。
ちなみにこいつは下からのライトアップが可能で
我ながら気の利いてるじゃないか、とも思う。

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皇国の守護者』は主に戦争の話だが
どうしてこうも私は昔から、戦争やら武士道やら、戦いの漫画が好きなのだろうかと思う。
戦う彼らの姿はそれはもう素敵で、血なまぐさい中での、その常軌を逸した精神力や
命のやり取りは素晴らしいものがあるけど、
それだけじゃない何かがここにはある。

友人が、どうしても気になるんだ、という言葉を使っていたのを思い出す。
どうしても気になるんだ、あそこの隙間
どうしても気になるんだ、あの内容
どうしても気になるんだ、この場所が
どうしても気になるんだよ、あの人のこと
それならば私はどうしても気になる。 彼らのことが。

例えばこの国に平和が通用しなくなって、
私や私の周りにいるひとたちや、私の知らない人間が、明日をも知れぬ命となる。
そうしたら、私は何かのために命をかけて戦って、
凌ぎを削って攻防戦をかけめぐる。

また、そんなことあるはずもなければ、
実際になったところで出来ないだろうと思うのに、
こうも戦う彼らから目が離せないのは、重いだけ。
彼らの持つこころや命や大切なもの、それらを守る為に立ち向かう意思、そんな姿が
まるで自分のことのように重いだけ
命をかける姿が問いかけてくる。
君はどうだ、と
ただそれだけだ。
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緊張感のない朝に飲む紅茶は生ぬるく、
眠いのか、眠くないのか、それすらも分からない状況でバタ足をしている。
跳ね上がる飛沫は、そのひとつひとつが朧げで
怠慢さ故に拾い上げる気もしない。
戦いの漫画を読んでも、戦える自分になれるはずもなく、
とりあえずは彼らの強さに焦燥しながら
行き当たりばったりの日々を、今日も更新だ。
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by aoi-ozasa | 2006-12-08 12:17 | Daily life
2006.12.06 『今日のひ』
岩盤浴にいってきました。
地元のいわゆるスーパー銭湯という車で10分ほどの場所に今年新しく入り、
ここに来るのは3回目です。
化粧気のない素っ気ない顔と、素っ気ない服。
隣には母が居ます。

街では風呂屋に行く私たちに似使わないクリスマスモード。
このキラキラのツリーを見るのももう何年目だろうか。
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お風呂屋さんでは広い湯船に腰掛けて、興味もないのに人の裸が目に入ります。
おばちゃん達の体はおもしろい形をしていて、
出っ張ってたり引っ込んでたり。 シーレのドローイングに引けをとらない。
私はというと、長い間日を浴びていない白い腹に水面が写りこんだのを見て
私もいつかああなるのだろうか、
と不思議なフォルムの首から先を、20年後の自分の顔に刷り替えてみたり。

岩盤浴では、これでもかというくらいに汗をかきます。
終了までの40分間。人間の70%は水分でできているとかいうあれは
あながち本当かもしれない。
出た後は、まるで湯気でも立ち昇るのではというほどに、体中がまだ微熱を帯びていて
浴場の前に、椅子に座って少し休憩。
隣に座ったおばちゃんが「おどっこらしょ」と、よいこらしょのオリジナル版。
あんまりおおぴらげなもんだから、女性同士と言えど眼のやり場に困りました。
布団のように平べったくなった太ももに、羽重餅のような白い腹。
うわぉと思っていると、そこに傷の跡を見つけて
良く見るとソバカスだったりシミであったり、おばちゃんの体中に生きた証が刻まれてました。

この人は、私の生まれる前からこの世に存在し、
私の知らない世界を生きて、私の届かない歳を重ねている。
この人の中で、あれらの証は、いったいどんな存在なんだろう。
やっぱり消してしまいたいものであるのか、
それともそれすらも自分の一部と化しているのか。
どれだけ若く見えても、その人が生きた軌跡を消すことは出来ないように
歳を重ねるということは、
心に、体に刻まれてゆくものなのだと改めて知ります。

母が私のぬれた腕を見て、若いから弾くと感心していました。
それでもこの体でもう20年以上も生きてきたのだなぁ。

20年という時間。
パソコンだったらリサイクル。服でももう色褪せてら。
待ち合わせならもう待ってたことすら忘れてしまうし、友達ならもうとっくに幼馴染。
健康には興味がなかった私だけれど、もうちょっと体を大事にしてやろうと思う今日の日です。
今日の日もこうしてどこかに刻まれて、こうやって私は歳をとり、
ひとつづつ何かを増やしていくんでしょう。
いつかどこかで、傷ひとつない赤ん坊を抱いて、
自分にもきっとこんなときがあったんだと、思い出したりしながら。

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さてさて、これで数日の疲れも吹っ飛ぶはず・・?と思いきや
岩で作られた枕のせいで首を少し痛めてしまい、何のこっちゃあない。
そんなこんなで今日は早く寝ます。
明日は朝から車検です。
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by aoi-ozasa | 2006-12-06 02:27 | Daily life
2006.12.05 『髭と珈琲は似合うと思う』
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3日目がおわろうとしている
仕事はどうだ、なんとか形におさまった。

人間やればできるんだな、君も例外ではないよ、と
誰かに褒められたくて夜中なのに疲れ気味で目だけが冴える

珍しく部屋が乱れてて、それを片付けてからペディキュアを塗りなおし、
その前に久しぶりに裸足になった足を見て、1日目に見た夢を思い出した。

1日目、久しぶりに夢を見た。虫歯に襲われる夢。
靴を売らないといけないのに、客の持っているゴールドのハンドバッグが
やたらと眩しくて、それで何故だか眠っていた虫歯まで起きてしまって
そのおばさんを怒鳴りつけてやりたいくらいに、歯が痛んで、頭が痛いし、
もう売りつけ文句も言えないし、帰れとも言えなくてひどい状態だった。
そういえば小さい頃から虫歯ばかりするから、
いっそ靴屋をやめて、いまから歯医者にでもなったら
この痛みはマシになるだろうか、などと考える髭ボーボーの靴屋の親爺。
それがあたしだ。

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昨日、一昨日と夢を見た記憶が残ってなくて、
だからこの1日目の夢がなんだか昨日のことにも思える。

私の夢はその半分が知らない人ばかりで形成されている。
主観でさえ知らない人間。知らない街、知らない顔、
知らない人生に、知らない記憶まで持っていやがる。
ひとつづつにストーリーが用意されているようなものだ。
もちろんこのままの自分が出てくることもあるし、
映画のように最後まで誰が主人公だったのか、いや見終わってもわからないこともある。
主人公だと思っていた人間が序盤で突然死んだりするからね。
そんなときは観客に徹して、まるで本当に映画のようなのだけれども。
でもそれは全部間違いなくわたしで、
そういう夢を見た後には決まって、今日のあたしは髭がボーボーだったな、とか思う。

髭がボーボーのあたしは大抵、離婚してて子供がいなくてなんだか寂しい。
だけど一人で何かをやって何かを食べて明日を思って生きている。
でもそんな風に慎ましく穏やかに暮らしているにも関わらず、
たいがいが事件などに巻き込まれる。
追われたり、刺されたり、燃やされたり、失ったり、
追うハメになったり、力を得たり、爆発したり。
でも死なない。死ねない。
インド人だったりイタリア人だったり、サラリーマンだったり、教授だったり
みんな髭はボーボーで、もう休めよ、と言いたくなるぐらい疲れて見えるにも関わらず
それぞれが明日を担って生きる
それが全部あたしだ。

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残念なのか、よかったのか、私には今虫歯はなくて
物を売らないと食ってはいけない立場に変わり映えはないけれど
靴屋の親爺の気持ちは分からない。
今更歯医者になろうなどとも思わないし、
そんなことよりも心は明日を担う気持ちでいっぱいいっぱいで
行き先不安の路を眺めては、 
それでも質屋になろうと思う。

だけど本当はそんなこと、靴屋の親爺だって知っている。主人公は君だ。

家業を継ぐということにときどきうらやましいわぁという声を聞く。
どういう意味をもってうらやましいのかは量りかねるけれど
きっと安全パイにも思えるんだろう。
確かにある程度の用意がされているということは
ほとんどの状況において安堵感をもたらすし、希望だって持ちやすい。
だけどそこには必ずしもそれに伴うリスクがあるし
これまたなかなかプレッシャーもある。
つ、潰したらどうしよう、とかね。食いつぶすまでもなく。
だけどまぁやっぱり、よき立場に置かれているのかもしれないな
と思うところは、向き、不向きを超えた愛着というものがあって
商売人の子供はやっぱり商売人ですよ、というところだろう。
まさか鶏からコバンザメが生まれやしないか、などと未だに思ってはいるけども。
どんな状況においても明日を思うことだけは忘れてはいけないなぁ
髭ボーボーたちなら、よく分かってらっしゃるね。

とりあえず仕事はひと段落し、今日は夜の明けぬうちに眠れそうだ。
明日は岩盤浴にいくからね。楽しみだ。
それでは今日も髭ボーボーを見るだろうか。
見ないかもしれないけれど、もし見たら少し応援してやりたいと思う。
なんだか変テコな事件に巻き込まれ、それでも明日を信じて珈琲を一杯。
わたしは珈琲が飲めないくせして、人生の味だとか言ったりして。
髭ボーボーたちも頑張ってる。私も負けてらんないなぁ。
それでもまぁこのお話は、どちらにしても私であるのだけれど。
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by aoi-ozasa | 2006-12-05 01:59 | Daily life
2006.12.02 『脳内革命』
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今、わたしの頭の中では脳内革命が起きている。
たしかそういう名前の本があったのを覚えているけど、内容はよく知らない。
だからとりあえずは、脳が疲労困憊する今にこそ、その言葉をプレゼントしたい。

いま、うちの質屋はたいへんだ。
今まで続けていたネットオークションというものが、
続けれるか続けれないかの瀬戸際にきている。
約3年近くもの間慣れ親しんだシステムが突如終了することを宣言し、
ネット上で新しくショップを開店することになった。
それはいいけど、今までとは同じ具合にいかないところが大多数であるし、
ウェブをかじっていて、いずれは質屋の店主となる予定のわたしが
その店をなんとか開店させなければならないということになった。
当たり前だし、無論、無理やり感もない。
だけどね、お母さん、
これは、もう、とっても大変な作業だ。

まず設計には基本的にHTMLのタグ知識がなければいけないし(英字だらけ!)
専用のソフトほど融通が利くものではないものだから余計頭が混乱する。
このシステムを起用して、このシステムに反映し、
このプログラムをこのシステムに用いて・・って
システムって何じゃーーい! うわーーー!
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ことばは繰り返すと意味を失って、ただの音になり、
ただの形となってしまったものに意味を探そうとするから振り回される。

こんなことが溢れているもんだから、もう収集がつきません。
あした、京都に紅葉を見に行く自分を想像してはモニター資料とにらめっこ。
ああ、どうしてこんなに分からないんだろう、お前は、アホか。
まるでブタのように糖分を摂取しては、鷹のように気高かったはずの自尊心もどうにもならない。
あしたの晴れをいつも通り予想しては、どこにもいけないキーボードをピアノの如く打ち叩く。
脳内では革命が起きている。レジスタンスさながらのレクイエムだ。
ちくしょうめ、システムって何だ。

脳が膨らんだり、縮んでだり。こんな小さな世界もいそがしい。
アルベルトに聞きたいな、バカなわたしにもっとくわしく教えてください。
この、頭の中でさえも目まぐるしく、破裂しそうなほどに動向し続けているというのに。
結局宇宙はどうなんだ!

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だから私は悠長に日記など書いている暇はないはずなんだけど
とりあえず長時間同じ作業を続けることはきっと体にも毒だから
息抜きもとい、毒抜きとしておこうか。

「芸術は爆発だ」
創造する奇跡をそういった岡本さん。
貴方を尊敬してるけど、わたしは違うところで今にも燃え尽きてしまいそうです。
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by aoi-ozasa | 2006-12-02 05:52 | Daily life
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